装置の特徴・データ集 生理活性反応測定装置(Micro Bioactivity Analyzer) AMIS-101 のデータ集

検出感度一覧

生理活性反応測定装置(Micro Bioactivity Analyzer)AMIS-101は複雑な発光・発色反応を伴うことなく、酵素反応などの生理活性反応をシンプルに、リアルタイムでの定量測定が可能です。

数マイクロリットルの微量での測定が可能であり、収量の少ないタンパクの代謝機能の解析に威力を発揮します。

当データ集は本測定装置の基本性能を示すために測定例としてまとめたものですが、下記の一覧に示す通り、幅広い範囲での応用が可能であることがわかります。

基質酵素補酵素基質検出感度
(μM)
酵素検出感度
(20μl中の絶対量)
検出対象
グルコースGlucose Oxidase10μg/ml
(55μM)
0.5μg/ml
(1ng)
過酸化水素+グルコン酸
グルコースGlucose DehydrogenaseNAD20μg/ml
(111μM)
プロトン
グリセロールGlycerol Kinase + Glycerophospate OxidaseATP1.5μg/ml
(16μM)
過酸化水素
エタノールAlcohol DehydrogenaseNAD10µg/ml
(217µM)
プロトン
ホルムアルデヒドFormaldehyde DehydrogenaseNAD0.3µg/ml
(10µM)
プロトン+蟻酸
アセトアルデヒドAldehydel DehydrogenaseNAD5ng/ml
(0.1µM)
プロトン+酢酸
ATPAlkaline Phosphatase5µg/ml
(10µM)
0.1unit/ml
(0.002unit)
リン酸
尿素Urease2µg/ml
(33µM)
アンモニア
クレアチニンCreatinine Deiminase1µg/ml
(8.8µM)
1μg/ml
(2ng)
アンモニア
オリーブ油Lipoprotein Lipase100µg/mlオレイン酸
リノール酸コレステロールCholesterol Esterase200µg/ml
(300µM)
リノール酸
DL-BAPNATripsin60µg/mlアルギニンカルボン酸

なお、当データ集に示すプロトコルはすべて精製された試薬ベースのものであり、実際のサンプルでの測定に際しては精製など各サンプルの状態に応じた前処理と試薬の設計が必要となります。具体的なプロトコルの構築に関しましてはご相談下さい。

グルコース(その1)

酵素:Glucoseoxidase
基質:Glucose
Buffer:1mM Tris-HCl pH6.8 50mM NaCl

反応機構

方法:

  1. 酵素 Glucoseoxidase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した。
  2. 基質 Glucose を Buffer にて所定の濃度に溶解した。
  3. センサーA、B に①の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、
  5. センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  6. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (Linear)

グルコース(その2)

酵素:Glucosedehydrogenase
補酵素:NAD
基質:Glucose
Buffer:1mM PBS-KOH pH7.0 100mM NaCl

反応機構

方法:

  1. 酵素 Glucosedehydrogenase を Buffer にて 1.4mg/ml に溶解した
  2. 補酵素 NAD を Buffer にて 3.5mg/ml に溶解した
  3. 基質 Glucose を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  4. センサーA、B に1の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  5. センサーA、B に2の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  6. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に3の基質を、
  7. センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  8. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

グリセロール

酵素:Glycerol Kinase, Glycerol Phosphate Oxidase
基質:Glycerol
Buffer:1mM ATP-NaOH pH7.0

反応機構

方法:

  1. 酵素 Glycerol Kinase (酵素1)を Buffer にて 0.2mg/ml g/ml に溶解した
  2. 酵素 Glycerophosphate Oxidase(酵素2)を Buffer にて 0.2mg/ml に溶解した。
  3. 基質 Glycerol を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  4. センサーA、B に1の酵素1溶液を 9 マイクロリットル投入した
  5. センサーA、B に2の酵素2溶液を 9 マイクロリットル投入した
  6. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に3の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  7. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

エタノール

酵素:Alcohol Dehydrogenase
補酵素:NAD
基質:Ethanol
Buffer:1mM K-PBS pH7.0 NaCl 50mM

反応機構

方法:

  1. 酵素 Alcohol Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。
  3. 基質 Ethanol を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  4. センサーA、B に1の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  5. センサーA、B に2の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  6. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に3の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  7. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

ホルムアルデヒド

酵素:Formaldehyde Dehydrogenase
補酵素:NAD
基質:Formaldehyde
Buffer:1mM Tris-HCl pH8.5

反応機構

方法:

  1. 酵素 Formaldehide Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。
  3. 基質 Formaldehyde を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  4. センサーA、B に1の酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  5. センサーA、B に2の補酵素溶液を 9 マイクロリットル投入した
  6. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に3の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  7. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (Linear)

アセトアルデヒド

酵素:Aldehyde Dehydrogenase
補酵素:NAD
基質:Acetaldehyde
Buffer:1mM K-PBS pH7.0

反応機構

方法:

  1. 酵素 Aldehide Dehydrogenase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 補酵素 NAD を Buffer にて 1.8mg/ml に溶解した。
  3. 基質 Acetaldehyde を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  4. センサーA、B に1の酵素溶液を 7.5 マイクロリットル投入した
  5. センサーA、B に2の補酵素溶液を 7.5 マイクロリットル投入した
  6. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に3の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 5μリットル加えて測定した。
  7. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

ATP(アデノシン三燐酸)

酵素:Alkaline Phosphatase
基質:ATP(Li)
Buffer:10mM Mops-Tris pH7.4 2mM MgCl2

反応機構

方法:

  1. 酵素 Alkaline Phosphatase を Buffer にて 60u/ml に溶解した
  2. 基質 ATP Li 塩を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  3. センサーA、B に1の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (Linear)

尿素

酵素:Urease
基質:Urea
Buffer:1mM Tris-HCl pH8.0 50mM KCl

反応機構

方法:

  1. 酵素 Urease を Buffer にて 0.075mg/ml に溶解した
  2. 基質 Urea を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  3. センサーA、B に①の酵素溶液を 15 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 5μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

クレアチニン

酵素:Creatinine Deiminase
基質:Creatinine
Buffer:1mM Tris-HCl pH7.5 50mM NaCl

反応機構

方法:

  1. 酵素 Creatinine Deiminase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 基質 Creatinine を Buffer にて所定の濃度に溶解した
  3. センサーA、B に1の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)

オリーブ油

酵素:Lipoprotein Lipase
基質:Olive Oil
Buffer:5mM K-PBS pH7.0

反応機構
Lipoprotein Lipase によるオリーブ油の加水分解の結果生じるオレイン酸を検出

方法:

  1. 酵素 Lipprotein Lipase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 基質オリーブ油を Buffer にて所定の濃度に溶解し、超音波処理を行った。
  3. センサーA、B に1の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (Linear)

リノール酸コレステロール

酵素:Cholesterol Esterase
基質:Cholestryl Linoreate
Buffer:1mM Tris-HCl pH7.5

反応機構
Cholesterol Esterase による Cholestryl Linoreate 分解反応の結果生じるリノール酸を検出

方法:

  1. 酵素 Cholesterol Esterase を Buffer にて 0.1mg/ml に溶解した
  2. 基質 Cholestryl Linoreate を IPA に溶解し Buffer にて所定の濃度に希釈し、過熱して IPA を蒸発させた後超音波処理を行った。
  3. センサーA、B に1の酵素溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に2の基質を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (Linear)

DL-BAPNA(合成基質)

酵素:Tripsin
基質:Nα-Benzoyl, L-arginine 4-nitroanilide hydrochloride (DL-BAPNA)
Buffer:2.5mM Tris-HCl pH8.3

反応機構
酵素 Tripsin による 基質 Nα-Benzoyl, L-arginine 4-nitroanilide hydrochloride(DL-BAPNA)の分解反応の結果生じるをアルギニンカルボン酸を検出

方法:

  1. 酵素 Tripsin を Buffer にて 1mg/ml に溶解した。
  2. 基質 DL-BAPNA を Buffer にて所定の濃度に溶解した。
  3. センサーA、B に②の DL-BAPNA 溶液を 18 マイクロリットル投入した
  4. AMIS-101 にセンサーをセットし、温度が安定したらセンサーA に1の酵素溶液を、センサーB に Buffer(Reference)を各 2μリットル加えて測定した。
  5. (センサーA の出力)― (センサーB の出力)を反応による出力とした。

Output

Analytical Curve (End Point)